広島県    
  県木:モミジ
Acer palmatum
県花:モミジ
Acer palmatum
 
杜(森)の話
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  山のフグ   厳島神社の大鳥居を支えるアカマツ      
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  シンメイというドント          
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  やっぱり禿げ山だった          
  ヤナギin広島          
  西インドから長い道のり          
  厳島のアカマツは放火の跡
塩と下駄
         
琴の福山
福山琴は、初代福山藩主鬼日向こと、水野勝成が、琴作りを推奨したことが始まりとか。文化人としても有名で、福山の発展として塩田開発や綿花を使った備後絣を導入する傍ら、文化の発展にも力を注いだとのこと。

また、盲目の葛原勾当(文化9年(1812年)生まれ、明治15年(1882年)没)の作曲家であり、琴演奏家が、京都で琴を学んだ後、帰郷し、地元で指導したこともあり、演奏者の数が増えるに従い、琴の生産地になる土壌が出来たそうです。

加えて、箏曲家の宮城道雄の代表作である「春の海」は、父親の出身地である鞆の浦といわれています。この様に、琴と縁の深い地域です。

琴の作り方ですが、桐の木を乾燥させます。甲挽きという板目をよく見せるように挽いた後、1年ほど寝かせるのです。自然乾燥で、木の狂いを取り除きます。そして、彫ったり、刳りったりしながら、装飾しながら完成です。

全国シェアの7割と言うこともあり、また宮城道雄のゆかりの地でもある、邦楽の日の6月6日に鞆の浦で琴供養をしています。


 



  厳島神社の大鳥居を支えるアカマツ
厳島神社の大鳥居は、クスノキです。なぜなら、フナクイムシから守るためです。フナクイムシが穿孔することで、木の内部に空間が出来、支えられなくなると倒壊します。このため、クスノキが採用されたのです。「カンフル」という成分に、虫除け機能があるからです。カンフルを結晶化したのが防虫剤の樟脳です。いつかは虫にやられるのですが、クスノキなら、他の木と比べて長持ちするからです。

余談ですが、巨木でもあること。直径3.5m以上もある大木を使っています。このため、大鳥居の修復には、材料を見つけてから行う必要があるのです。

主柱を支えている4本の袖柱はスギです。

でも、この大鳥居を支えているのは、見えない場所にあるアカマツのお陰なのです。大鳥居は、高さ17m、幅11mで60トンもあります。砂地の上に置いておいて素直になっていることは不可能です。基盤が安定していないからです。砂上の楼閣になって今します。

しかし、実際は、平清盛がいた仁安3年(1168年)から大鳥居があったと言うこと。その当時からの知恵がアカマツの利用でした。

沓石の下の砂地の中に、45〜60cmの杭が30〜100本打ち込まれているのです。水中のアカマツは腐らないという特徴を活かしたのです。これらの杭は、千本杭というそうです。