森という字

森という漢字は、木が三つ集まってできています。木には、神が宿る場所という意味があります。この神は、雷(カミナリ→神鳴り)のことで天から神が降りてくるところです。昔の人には、雷の原理は説明できなかったでしょう。

杜は、木編に土と書きます。これは土を盛るといって、お墓と言うより先祖崇拝を意味します。もしかしたら、再生を願って亡骸に土を盛って、小さい木を植えたとか?生き物の死、特に身内の死を認知することが、目に見えない力、すなわち神の存在を生み出したことになったんでしょう。そして、神という存在を認識するに当たって、親の死、先祖の死、そして出産という行為から再生を意識したからでしょうか。若狭では、タブの木1本が立っているところを杜と呼びます。そして、タブの木を切ることで祟りが起こるといって切らないという話です。

また、「モリ」には、漁船で神さまが宿る場所を指します。モリという音には「まもり」とか守るべきものという意味が込められているのではと作者は考えます。


また、森という漢字を音読みすると「シン」と呼べます。
シンという音を発する漢字は、
「心、新、侵、神、真、芯、信、身、審、進、伸、申、針、辛、震、浸、寝、心、振、深、慎、疹、臣、親、診、紳、辰、娠、唇、秦、清、薪、晋、榛、津、賑、矧、槇、槙、眞、鍼、沁、蓁、請、晨、沈、供、愼」といった漢字があります。
シンという音にこだわってみたいと思います。
中国人にとって、シンという音にどんな意味があるのか・・
(このことについてはもっと勉強したいと思っています)

今の中国語の発音ですと、異なっていますが、昔は、どうだったんですかね

英語のforestは、for rest(休むため)からきた言葉で、「獲物のための休むところ」。ヨーロッパの貴族たちの狩りのための獲物をストックさせるために鹿や狐を休ませるというところから言葉ができたと言われています。だから、中世ヨーロッパの森は、貴族や王室のものであって、普通の人たちには縁がなかった存在だったのではないでしょうか。

Moriという音、大事にしたいです。


森と神様