疑問に思うこと

 それから、熱帯の木を伐ると、森が丸坊主になるようなイメージを持っている人がいっぱいいます。でも、本当は、バリカンで丸坊主にするのではなく、黒髪の中に混ざっている白髪を抜くように木を伐っているんです。もちろん、カナダやアメリカ、ロシアに北欧では、バリカンで髪を切ったように皆伐をしているところもありますが。でも、人がほとんどいないし、農業にも適さないので、また森としてでしか利用できませんので、森が戻ってきます。

 熱帯は木の種類がたくさんあります。でも市場で売れる樹種は少ないのです。丸坊主にするだけお金をどぶに捨てるんです。熱帯の国の森林の扱い方にも皆伐はありません。またさせません。丸裸にすると、お金儲けが出来る木以上に邪魔な木(商売として儲けが出ない木の意味)まで伐らないといけないので、コスト的にも見合わないんです。チェーンソーの燃料がもったいないんです。

 林業は丸坊主にすることは、ほとんどありません。また、焼畑が森を破壊するという事を聞きます。(焼畑について一言書いてみました)。でも、焼畑ではなく、農地開発、牧場、オイルパームのプランテーション、コーヒー園となって森が無くなるのです。木を抜き切りした後に、森に戻る前に、人が入って農業をして、牧畜をして丸坊主のようになるのです。また鉱山となって消えていくこともあります。シンガポールで飛行機が飛べなくなる、喉を守るためにマスクをするのは、スマトラ島で起こる農地を整地するための火災。元々の森は燃える有機物。きれいに灰になるから燃やすんです。森林火災ではなく、農園火災と呼んだりします。

 なぜか、自称環境保護団体は声高に畜産関係や食肉関係を批判しません。(特に日本の場合)部落問題や在日問題(焼肉料理)を避けているのか、話題にすら取り上げません。森林伐採だけではなく戦争(悲惨な内戦)すら引き起こす貴金属関係もです。平和を訴える人が、宝石店を襲った話を聞いたことはありません。ペット業界も同様です。輸入動物、輸入昆虫を扱っているお店を環境保護を訴える人が襲った話もありません。採掘場で何がなされているか、暴こうとする人はわずかです。そして、それらの話はあまり表に出ません。林業会社(商社の子会社も含めて)、製紙会社に対しては、テロまがいなこともするにもかかわらず。
クワガタやカブトムシ、蝶々、鳥、亀、猿等々生態系を破壊して日本に輸入しているのに(挙げ句の果てに、日本の生態系までおかしくしているのに)。なぜなんでしょうか。そこに大きな疑問を感じています。

 製紙会社は、大企業で資本主義の象徴です。この国を支えている商社も資本主義の象徴。自称環境保護団体の人は、学生運動や社会主義運動といったお遊びが失敗し、自分たちの主張が受け入れられないため、たかる相手を大企業に求めているのかもしれません。自分たちの存在理由をアピールして自己満足しているのかもしれません。企業から協賛金としてお金を巻き上げたり、環境に興味を持った人からお金を巻き上げるために。活動する資金、生活する資金が必要ですから。


 地球のため、環境を守りましょうというのは、何故か。理由は不老不死を求めているとしか思えないんです。よく出てくる単語が、「癌の治療薬が見るかもかもしれない」「エイズの特効薬かも」といった薬用植物を、薬効成分のあるかもしれない未利用植物を無くしてはならないからと言う事で、環境を守れと言っているんです。長生きがしたいんだというか、環境のためといいつつエゴが丸出しなんですよね。
素直に、長生きするための植物があるかもしれないから、守りましょうと言えばいいのにと思うのですがね!

 とあるハンバーガーチェーンではトップがテレビに出て、安くできるのは、世界中から安い肉を購入しているからと、インタビューで答えていました。それって、熱帯林を破壊したところから買っていると言うことなのか?疑問を持たざるを得ないんです。ローコスト(森を燃やして出てきた新芽を牛に食べさせるため牧草を育てる必要はなし)だから、肉質さえ問わなければ安いからです。伸び盛りの焼き肉チェーン店。安く肉を供給するために、世界中に買い付けに行っているとか。こんな認識なんです。どこからの肉かは問わないんです。安く消費者に供給する使命のもと(でも金儲け)、森を消していっているんです。
 また、ある国ではうちのヒツジやビーフは安全ですといって販売しています。そして、現地の牧場風景が映し出されています。そこの肉は森林を破壊していないような映像が流れます。しかし、その国にはかつて森林でいっぱいだったのに、白人が来る前までは鬱蒼とした森だったのに、今では1/4も残っていないんです。林業をすれば、環境破壊といって林業(天然林施業)を放棄した国があります。外来樹種を導入して人工林経営は行っていますが。主要産物の牧畜には言及せずに。いつも槍玉に挙がる林業。でもその背景を無視していいのでしょうか。このある国だって、森が少なくなったから、目につくようになったんです。森が破壊されたら何になったんでしょうか。森の跡は何になったのでしょうか。
 ちなみに、別のハンバーガーチェーンは今ある森を壊したところから肉は買っていませんと宣言していました。(でも、かつてあった森を破壊したところから肉を仕入れています。たぶん、意識していないと思いますが)
 それから、環境に配慮した資格を持っているスーパーが、安いウール100%の服を売ったりしています。昔では信じられないくらいの値でカシミアのセーターが販売されています。でも、それはどういったところで飼育されたものなんでしょうか。カシミヤヤギが増えたということで安くなったということだとは思いたいんですが、それで土地が疲弊していたので意味がありません。スーパー内で電気をこまめに消し、水道使用量を落とし、グリーン購入していたとしても、草原にある草や木の芽や根を食べてしまい、森林の再生を妨げる、いや草原を砂漠化に招いているヤギからの製品を安い値で一般に提供することは、環境にいいことをしていると言えるんでしょうか。ヤギの持ち主には何らかのお金が入ります。収入アップです。そしてより良い生活を求めて、ヤギを買い増しし、その自然環境へ負荷を与えることがいいのでしょうか。結果的に森に戻る力を奪っていることになります。



森林開発がいけないというわけではありません。
生きるためには森林を破壊してきた人類です。そして発展してきました。
森林破壊の犯人を叩くなら、木材伐採する林業だけでなく、公平に叩いてもらいたいです。
壊したら直す、伐ったら植えることをする林業と、壊したら壊しっぱなしの畜産や鉱山開発等、少しでも、視野を広げていただけると、このサイトを作った意義があるかと思います。。
このサイトを見て、ふと立ち止まって、さらに自分の力で調べてみてください。
どんな情報も立場が変わると肯定にも否定にもなります。見ていただいた方の熱帯林をはじめとする森林の減少の原因を考える触媒でありたいと思っています。

疑問に思うこと
きこりのホームページ http://www.kikori.org